オチェアーノ - 情報の海に溺れて

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情報漏えいの事例など、情報セキュリティ意識を高めるブログ

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一橋大学の同性愛アウティングという情報漏えい事件。対策はあったのか

同性愛車であることが知れ渡る

一橋大学の法科大学院の学生が、同級生に同性愛者であることをカミングアウトし、その後友人に知れ渡り自殺してしまうという悲劇が起きました。

マイノリティの人権が叫ばれる時勢に逆行する類の事件であることは疑いの余地がないでしょう。

 

同級生の是非については詳細がわからない限りなんとも言えませんが、同性愛者差別の問題のみならず情報漏えい事件としての側面も持ち合わせています。

何も情報漏えいは電子データに限った話ではなく、また被害者にとって不利な個人情報が第三者によって故意に広められてしまっているからです。

情報漏えいに対して罰則がない

インターネットに投稿した情報(文章や写真)が投稿者のコントロール下を離れることはインターネット利用者であれば多くの方が理解しているでしょう。

情報は自分の元を離れた瞬間に、コントロールできなくなります。いつ、誰が、どのようにその情報を手にして、その結果どのようなインパクトが起きるかは誰にも想像つきません。

 

インターネットに比べて現実世界では、人間同士の「信頼関係」によってセンシティブな情報とそうでない情報は振り分けられ、「口の堅さ」によって情報秘密は保持されます。

 

事業者においては、情報漏えいに対してはとても厳しい条項が設けられています。そうすることで、情報を預かる身としての責任の重さを知らしめると同時に、情報漏えいの抑止力になっています。

性善説に立ってみればそのような罰則は必要ないはず。信用ベースでは成り立たないからこそ、厳しい罰則が設けられているとも考えられます。

 

しかし、同性愛者ということを抜きにすれば、「誰かに告白されたことを言いふらす」こと自体を罰することは難しいでしょう。

それ自体は小学生から高校生まで至るところで起きているでしょうし。「何々さんから告白されたんだよねー」なんていくらでもありますし、それが怖くてなかなか告白できない中高生も多いはず。

 

道徳上どうかという話はありますし、言いふらすような人は信用がガタ落ちになり誰も重要な情報を話さなくなるという社会的制裁も「大人になれば」あるでしょう。

ですが、「大人でない」限りにおいては罰則がないのも同様です。

 

となれば、話してしまっても不思議ではありません。モラルが最後の壁でしょうが、もっとも脆いものでもあります。

アウティングについて

ただ告白されたことが暴露されるだけでも場合によっては深刻な事件に発展することがあります。

それだけ、告白という行為は特に若者にとって負担の大きいものです。今回はそこにLGBTというセンシティブな重みも加わります。

 

LGBTに関する情報を本人の了承なしに言いふらしてしまうことはアウティングと呼ばれます。(主に著名人に対してよく用いられるようですが)

特段法整備などが行なわれているわけではないですが、LGBTかどうかという情報は当事者にとって不利益な情報になるケースが多いため問題になります。

 

今回同性愛者であることを言いふらした同級生は、「当事者にとって不利益」となることは承知の上でグループ内に周知してしまったも同然です。

どのような意図であれ、本人の不利益は確実に予想できたことであり、非難されるべきであることは間違いありません。

しかも、本人が目にするLINEのグループで暴露されたとあれば、そのダメージは計り知れないところがあります。

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どうすべきだったのか?

告白を受けた側の理想的行動はシンプルです。告白に応えられないのであれば、気持ちに応じられないということを明確・冷静に伝えた上で、心の中にとどめておくこと。

こんなのはLGBT関係ない話です。

 

難しいのは、告白をしたい側でしょう。

 

告白する際に、周りに知れ渡る可能性は告白する側も重々承知のはず。そして男が男に告白したことが知れ渡るということは、自分が同性愛者であることが知れ渡るということと同義。

通常の告白と比べてはるかにリスクが高いのです。

 

その意味では、カミングアウトする場合は相手についてできるだけ人柄を理解し、「モラルがある人間かどうか」は把握する必要があります。

もちろん心変わりすることもあるでしょうが、モラルがあって口が堅い人間であるならば少なくとも本人の目に見えるところで多数の人間に言いふらす、ということは起きなかったでしょう。

 

また、相手が自分と同じくLGBTかどうかも重要なポイントです。そうでない人の立場を考えると、「告白されると対応に困る」という場合も考えられるからです。

LGBTを差別するのは良くないという気持ちは誰しも持っているでしょうが、それに対して嫌悪感を覚えてしまう人がいることも否定できない事実。

その嫌悪感を前面に押し出して迫害するのが問題であって、それ自体を否定・非難するという行為は、LGBTを否定・非難する行為とそう変わりありません。

 

そのため、相手がLGBTでない場合は相手の立場もよく考えた上で告白について判断しましょう。

片思いは独りよがりになりがちですが、相手の立場を重んじることも大切です。

 

成功しない可能性が限りなく高いということを理解し、自分が同性愛者であることが周囲に知れ渡るリスク(隠したい人にとっては)を考慮する。

その上で告白したい、好意を伝えたいという気持ちと天秤にかけた上で判断することになるでしょう。

 

同じようなLGBTの人間を探して相談することも一つの手でしょう。それも、できればある程度の年齢を積んだ人に。

きっと的確なアドバイスをしてくれるはずですし、同じLGBTということで説得力も増します。

今ではネットでそういったコミュニティとも簡単に繋がれる時代です。

まとめ

今回の事件は、当事者のモラルが高ければ特段問題にならなかったはずの告白が大炎上してしまったことに起因するでしょう。

それも皮肉なことに、法科大学院で弁護士になろうと勉強しているはずの学生の間で起きたのが残念です。

 

ネット上ではゲイという点について非常に多くの反応が見られますが、個人的にはこの事件からLGBTに対する差別ばかり話題にするのは少し違うと感じています。

 

今回の登場人物が、人の気持ちを思いやる優しさと、結果どうなるか?という想像力があれば事件は起きていません。LGBTというのは要素の一つでしかないのです。

長い事この業界にいてノンケに告白してきた友人を数多く見ましたが
成功した例はほとんどありません。
現実的に考えて残念ながらノンケからゲイに対する理解はまだ深まってはいないようです。
ただ、皆気持ちを伝えてその後相手との関係が悪化した人も見たことがありません。
気持ちを伝えられた相手は付き合うことはできないけど
きちんと気持ちを受け止めてましたよ。 

引用元:

ノンケに告白することについて、どう思われますか…? - 恋愛相談 締切済 | 教えて!goo

 ゲイに対して理解が深まっていなくたって、適切な対応はできます。

 

センシティブな話題ですが、センシティブ故に曲折した解釈を元に非難しあうことは避けたいものですね。

 

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