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意図せぬ形で拡散される情報、スキーバス転落事故の被害女子大生

悲惨な事故の裏でやりとりされる個人情報

軽井沢町で起こったスキーツアーバスの転落事故は、結果として多くの犠牲者を出してしまった。

原因はカーブを曲がりきれないままガードレールを突き破った為だが、バス運行会社の業務体制に様々な欠陥があることも判明しており、更なる調査が待たれる。

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実際の事故状況や内容については警察の方々に任せるとして、この事件でも情報の取り扱いについて深く考えるべき事象が発生している。

それは被害者の一人である女子大生のプライベートが、ネット上で不特定多数の人間に筒抜けになってしまっていることだ。


美人で早稲田大学出身、更には良家のお嬢様ということでテレビ・ネット問わず多数のメディアが食いつき、彼女についての情報は連日報道されている。

お葬式の参列者数などはまだ理解できるが、例えばプライベートでの写真を公開したり、SNSで公表されている事件とは無関係の情報まで流れ始める始末。

ネット上で彼女の恵まれた環境を蔑む声もあり、一部では不謹慎な声も聞こえてくる。悪いことに、彼女の写真付で。

ネットに公開した情報は、取り返しがつかない

原則、ネットに公開した情報は取り消すことができない。本当は“原則”という言葉も使いたくないほどに。この意識って、一般にどこまで浸透しているのか時々分からなくなる。
ネットを公共の図書館、ぐらいに考えている人。周囲とのコミュニケーションツールと考えている人。何も考えていない人。色々あると思うけど、各個人で一度深く考えてみるべきだ。インターネットがどれだけ恐ろしい場所か。
ネットは、一つの部屋に全人類を集めたのと同じような環境だ。有名ではないある個人の発言など周囲の喧騒に紛れてかき消されるが、一度注目を浴びるとその範囲全てに自分の声が聞こえるようになる。国境もない上、発した情報は全て記録されている。

今はFacebookやTwitterなどといったSNSがとても人気だ。芸能人でなくても、一般人がネットを通して自身の生活をアピールしたり、コミュニケーションをとったり、様々な活動を行うことができる。

そしてそうしたSNSは多くの場合、個人情報を多く含んだ写真や動画を伴う。

意図しない形で利用される情報

そうしてある個人の実名に紐付けられた情報は、その個人が着目されるとあっという間にネット上の不特定多数の人間によりシェアされる。

今ではテレビなどの報道機関もこうしたSNSなどを監視しており、自分が投稿した写真がどのような形で利用されるか全く予想できない世界となっている。
極端な話、誰かの顔写真とともに“○○事件の犯人”という全くの冤罪に遭う可能性も0ではない。


例えば誰かが大学生1年生の頃に飲酒している姿をFacebookにアップロードしたとする。一応、公にするのはまずいかも知れないと考えることができたとする。(実際にはそのようなことも考えないケースも多々ある)だから、未公開のページで内輪でわいわいするためにシェアした。

ある日内定を受け取っていた企業から内定取り消しを言い渡される。理由は“不適切な行為”によるものだ。そうして初めて自分の行った行為の重さに気づかされる。似たようなケースは実際に起きている。

流出経路は、未成年で飲酒した学生の友人がその写真を友人の友人にシェア。繰り返される中で未公開のページから公開ページへと情報が拡散。それを、内定者の名前を検索していた人事担当者が発見。というパターンだ。
ちなみに大事な点だが、人事担当者からしてみれば、未成年飲酒が処罰の対象ではない(建前はそうであったとしても)。法律違反を漏えいしてしまうような甘い情報管理体制が処罰の対象となったのだ。

他にも仲間内で楽しむために撮っていたキス動画が、無断でテレビ報道されてしまい世間の笑いものになったりすることもある。

現状ではネット上の情報を報道することに特段の規制は行われていないため、抗議することもできない。

この事件では?

今回の事件では、他にも多数の被害者がいるにもかかわらず、ある一人の被害女子大生が注目を浴びた。その結果、彼女の氏名や所属大学はもちろんのこと、SNSでアップロードされていた写真などがネット上に拡散されることとなった。
それだけに留まらず、メディアでインタビューした友人の“解釈の余地がある”態度が恣意的な解説と共に拡散され、彼女の印象操作に使われているケースも見受けられる。
もし、彼女が例えばSNSに一切の写真を投稿していなかったとしたらどうだろう。プロフィール写真も個人が特定できないよう配慮されていたとしたら。

被害者のバックグラウンドが話題になることはあっても、例えば個人の外見がどうこうという話にはならなかったはずだ。

まとめ

ネットに公開した情報は取り消せない。ネットに公開した情報は、どのような形で利用されるかわからない。この2点を常に、強く意識してネットを利用して欲しいと願う。

最近ではSNSアプリがやたらと写真アプリへのアクセスを求めてきたり、何かと手軽に個人情報を公開できるような仕組みを用意しているから尚更だ。
できることならば自分の写真など、ネットにアップロードしない方が賢明だ。

SNSプロフィールを公開にしている人間とは一緒に写真を撮らない方が良い。二次被害に遭う。それもひどい先入観付で。


公開しなければ、後悔しないで済む。

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