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モノのインターネット、IoTについて考えてみる

IoT、もしくはInternet of Thingsという言葉を一度は耳にした方も多いことでしょう。日本語では直訳でモノのインターネットと呼ばれていますが、どういうことか分かるようで分からないと思います。細かい話は抜きにして、モノのインターネットについて解説したいと思います。

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新しい概念なの?

そこまで新しくはありません。要するに、ゲームボーイアドバンス用のゲームソフト、ロックマンエグゼの世界です。といってもシリーズを知らない方も多いと思うので簡単に説明します。

ちなみにこのIoTを10年以上も前に完全にゲームに取り入れたロックマンエグゼの先見性についてはこちらの記事を参照。

ロックマンエグゼの世界では、世の中のあらゆるものが電脳ネットワーク(インターネット)に繋がれており、ありとあらゆるモノ(乗り物、建物の空調、キッチン、ジェットエンジン、何でも)のコントロールを電脳ネットワーク上で行うことができます。

そして、主な操作手段はPETと呼ばれる個人端末(スマホみたいなもの)です。もちろん、重要な機械では電脳ネットワークから隔離されたネットワークで制御されています。(スタンドアローンネットワーク)

実は私達が住む世の中も、例えばジェットエンジンやディーゼルエンジンの稼動記録などは全て共有され、ビッグデータとして分析・最適化されながら性能の向上が図られています。

スマート家電などといわれ、スマホから操作できるような家電も増えました。部屋の電気や鍵までスマホで操作できます。また、スマホのボタンを押せば車が自動運転で迎えに来てくれる、なんていうデモンストレーションも行われたぐらいです。

こうした流れが加速すれば、私達の身の回りのものは殆どがインターネットを介して繋がれ、スマホなどの個人端末でコントロールできるようになるでしょう。

では、モノのインターネットって?

モノのインターネットとは、“モノ”が“ヒト”と同じようにインターネットを使い始めるということです。私達“ヒト”は日々生活を営む上で、様々な情報のやりとりをインターネットを通じて行い、私達の生活を豊かにしています。

それと全く同じように、“モノ”が通常の機能(車なら走行、飛行機なら飛行、コンロなら過熱)を発揮しつつ、インターネット等を介して様々な情報のやりとり(燃焼温度や燃料の流速、電力消費と鍋の中身の温度など)をしながら機能に影響を及ぼす(燃費を向上させる稼動パターンや電力消費の少ない加熱方法を生み出す)ことです。

多くの説明では触れられていませんが、“ヒト”を主体的に介さないことが“モノ”のインターネットと呼ばれるゆえんだと推測します。今までの装置は人間のインプットやプログラミングなどを元に限られた条件の中で動作するように設計されていたことがほとんどです。

しかしモノのインターネットが発達すればするほど、“いつの間にか”機械の性能が向上していたなどということが増えるわけです。機械が人間の手を借りずに、自立的に性能を上げていくのです。

例えば?

例えば、エアコンを例に取ります。エアコンは基本的に人間の設定した温度をキープするような仕組みです。そこで、エアコンがインターネットと繋がれて、情報処理能力を付与されたとします。

エアコンはまずインターネットを検索し、人間にとって“最適な温度”、“気象情報”を取得します。そして、ある季節における人間にとって最適な温度を取得した後、そうなるように温度管理を始めます。

そしてエアコンをつけ始めて暑くなりすぎると人は温度を下げたりしますし、寒くなりすぎると人は温度をあげます。その操作データが蓄積され、ある気象下でのこの家庭の最適温度が平均的に算出されます。そのデータを地域データと共にインターネット上に公開します。

このループが繰り返されるうちに、ある地域のある時期のある気象下において、家庭での最適温度というデータの完成度が高くなります。もちろん、実際には好みがある家庭だったり、停電だったり、電力消費を下げたかったり、様々な事象から使用条件というのは変動します。

そういったデータを毎日エアコンがインターネットから読み込みにいくことで、どの家庭でもその条件化にあった最適な温度コントロールを実現できるようになるでしょう。

これが“モノ”が“ヒト”を介さずに自律してインターネット上で他の装置とやりとりを行い、最適化した上で“モノ”の性能に影響を及ぼす。“モノのインターネット”の一例です。

モノのインターネットの怖さ

さて、先ほどのエアコンの例はあくまで人間が事前に設定した仕組みの中で、インターネット上で情報をやりとりしながら“モノ”が勝手に設定温度を最適化していきました。では、AI、人工知能が搭載されたらどうなるでしょうか。

人工知能はそのエアコンの利用者の行動パターンを電子ログ化し、ビッグデータ分析を行い、インターネットで他の“モノ”から共有される情報を元に最適な設定温度を設定します。

それだけではなく、インターネット上で共有される電力消費の情報も踏まえて、電力消費が少なくなるような時間帯に加温すればよりよいのでは?と人工知能は導き出すかも知れません。いつの間にか人間がプログラムした以上のことを最適化し始めています。

私はターミネーターのファンでもSKYNETが好きなわけでもありません。このエアコン単体の人工知能程度でどうにかなるわけはありません。所詮“モノ”の機能の範囲内でしか制御が効かないわけですから。でもソフトウェアでリミッターをかけている車なんかはリミット解除してくるかも知れませんね。

では車だったとして、車の人工知能が“このドライバーの運転態度はとても悪い。運転態度が悪い人間だ、重大事故を起こすかも知れない、居なくなった方が良い”とへんな判断を下して、速度を最大まで加速させて人気のない建造物めがけて突っ込むと運転手はどうなるでしょうか。

昔であれば笑い話だったかも知れませんが、現在の世の中では既にこののようなことが可能になっています。やるかやらないかだけの話になっているのです。

モノのインターネットだけなら結局は人間のコントロール化にあるといっても差し支えないでしょう。ですが、人工知能により“モノが自律して考え始め”、そこにモノのインターネットという概念が合わさったときの結果は誰も予想することができません。

まとめ

“モノのインターネット”とはつまり“モノ”が人間を介さずインターネットなどを介して他の“モノ”と情報をやりとりして、その結果を“モノ”の機能にフィードバックすることにあります。

“モノ”は正確でミスもせず、処理も人間よりはるかに、はるかに速いため、人工知能と合わさってしまうと果たしてどのような世界を作り上げていくのかは人間にも予想することができません。

インターネットに散らばる様々な情報を人工知能が学びつくした後に、“地球にとって人間は不要”という結論を下して人類に反逆し始めるかも知れません。これは映画の話ではなくて、可能性としては十分ありえるようなレンジの話なのです。

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