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情報漏えいの事例など、情報セキュリティ意識を高めるブログ

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多発する情報セキュリティ問題から考える、ロックマンエグゼの先見性

ロックマンエグゼシリーズについて

その昔ロックマンエグゼというゲームボーイアドバンスの人気RPGシリーズがあった。カードバトル、RPGとアクションが見事に融合した非常にクオリティの高いゲームで、実際にとても人気もあった。うろ覚えだけどシリーズ合計で売り上げ数百万本ぐらいのヒットはとばしていたはず。ロックマンエグゼ4はほぼミリオンまで到達していたと記憶している。

 

ロックマンエグゼシリーズは、高度にインターネットと現実世界が融合したという設定で、ありとあらゆる電子機器がネットワークを通じてコントロールできるような世界が舞台。主にネットワークには人工知能システムであるネットナビを通じて操作を行えるため、それを悪用して様々なネットワーク犯罪を行う集団が多数存在する。物語自体は現実世界と電脳世界との間を行ったりきたりしながら、様々な問題解決を通じて人と出会い、絆を深め、世界的な悪の組織に立ち向かうという王道ストーリー。
 
特徴的なのは、あらゆる電子機器の中で起きる問題が現実世界にも影響を及ぼしてしまうということ。例えばネットワーク上で過度な負荷によりオーバーロードしてしまうと、現実世界でも火事が起きるといった具合に。また、ネットナビのオペレーターはネットナビを心を通わせることでより同期の取れた行動を取れるようになる精神のリンク(ココロ・ウィンドウ)も存在している。
 
本ゲームの主人公は光熱斗といい、自身の兄の人格プログラムがインストールされたネットナビロックマンを操り、悪の組織が行うネット犯罪を阻止し、世界を救うというストーリーだ。
 
ゲーム自体は自信を持っておすすめできる面白さだ。レアチップをコレクションする楽しさ、ストラテジーゲームのような電脳フィールドで戦うリアルタイムアクションカードバトルと、独特の世界観を持った世界で繰り広げられる王道ストーリーと三拍子揃って面白い。よくあれだけのボリュームをGBAの少ないソフト容量に詰め込めたものだと感心する(後の開発者談で実際にソフト容量がかつかつだったことが知られている)。私も全シリーズを3回ほどやり直しているが、いつ遊びなおしてもその面白さは色あせることを知らない。以下に個人的傑作の2を紹介しておく。
バトルネットワーク ロックマンエグゼ2

バトルネットワーク ロックマンエグゼ2

 

また、ロックマンエグゼを遊ぶ上で外せないのがGBA SP

ゲームボーイアドバンスSP プラチナシルバー【メーカー生産終了】

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ロックマンエグゼで登場するネット犯罪、その先見性

まずロックマンエグゼシリーズは2001年にシリーズが始まった。その頃はスマホなどなく、パソコンを持っている人だって今と比べれば圧倒的に少なかった時代である。モノのインターネット・IoTなどという言葉は存在すらしていなかった。今のように、一般的に存在する電子機器のほとんどがネットワークで管理されるような時代ではなかったのだ。にも関わらず、ロックマンエグゼシリーズでは大型建造物含めありとあらゆるものがネットワークに繋がっているという当時にしては斬新な設定だった。

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しかもゲーム内で起きるネットワーク犯罪に、驚くべき精度で後追いのように似たような犯罪が現実に多発し、ゲーム内で挙げられている概念も現実のものとなりつつある。例えば、ネットワークのハッキングによる航空機ジャック事件や、コンピューターウイルスが現実世界に破滅的な影響を及ぼすこと(Stuxnetによる原発遠心分離機破壊)、国家レベルでネットワークが遮断されるなど現実でもどこかで聞いたことがある事件ばかりだ。
 
しかも、ゲーム内で用いられている概念も今世界が熱い議論を交わしているものばかりだ。例えば高度に発達した人工知能やそれを用いた裁判、人工的に天気を操るなどその当時は「なーにいってんだ」と一蹴されていたであろうロックマンエグゼの世界があっという間に現実のものとなろうとしている。ネットワークで管理はされていないにしろ、人工的に雲を吹き飛ばしたりすることぐらいなら可能となっている。
 
そして、もちろんエグゼシリーズではハッキングなど常套手段だ。あえて紹介するまでもないが、国際的なハッカー集団などアノニマスととても被る。今まさに、ロックマンエグゼシリーズが常に舞台としていたネットバトル、ひいてはサイバー戦争が勃発しようとしている。いや、すでに始まっているのかも知れない。ロックマンエグゼシリーズをプレイしていた方なら分かるかも知れないが、ゲームの舞台に、我々が住む現実世界がとても、とても似てきているのだ。 

進化を続けるネットワーク犯罪の恐怖

ここでいうネットワーク犯罪とは我々が住む現実世界の話だ。サイバー戦争と称される国家間レベルのハッキング・クラッキング行為はもちろんのこと、ウェブサイト改ざんや情報流出事件などは日常茶飯事とも言えるレベルで起きている。
 
何も大企業や政府機関だけが攻撃を受けるわけではない。今インターネットに蔓延る悪意ある攻撃者は個人をも対象にしている。それは高度に洗練された攻撃から、非常に古典的な詐欺までバラエティーに富んでおり、多種多様すぎる攻撃から完全に身を守るのは不可能ともいえる。
 
これらの攻撃者は個人情報名簿を売って利益を得たり、政治的な対立から諜報活動や破壊活動を行うわけだが、とりわけ対個人の標的型攻撃は攻撃者の利益を生むために行われる。2012年には、劇場型犯罪でパソコン遠隔操作事件が一躍社会問題となったほどだ。
パソコン遠隔操作事件があれほどまで大きく報道されたのは、何も攻撃者の練ったストーリーが優秀だったからではない。実際にほぼ無関係だったはずの個人の人生が、悪意ある攻撃者によって狂わされてしまうというネットワーク犯罪の恐ろしさがもたらすインパクトの大きさが理由だ。この事件で、人々は今までどこか他人事のように考えていたネットワーク・セキュリティについてまじめに考えるきっかけを得たはずだ。

まとめ

もはや、ネットワークセキュリティはゲーム内の話でも、未来の話でもなくなっている。それはインターネットを利用する、しないに関わらずありとあらゆるものがインターネットに繋がれた世界においては、ネットワークセキュリティの強固に自然に守られているのである。例えばエレベーター管理航空機ナビゲーションシステム給湯器の温度管理など例を挙げればきりがない。うち後者二つはロックマンエグゼでも事件のモデルとなっている。
ネットワーク社会が現実のものとなりつつある今、是非、ロックマンエグゼシリーズを一度プレイしてみてはどうだろうか。
 
情報セキュリティに関しては、こちらの記事を参照してほしい。

 

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